塩川の「湧き水」

崎本部にある塩川集落には、昔から「スガー(塩水の流れる川)」と呼ばれ、本部の七不思議の一つとされている「塩川」があります。 海水とほとんど同じ成分の塩水が湧き出す地域は非常に珍しく、この塩川の他には西インド諸島のプエルトリコ島だけと言われています。塩川の長さは約300m、川幅は約4mの小さなものですが、海棲植物の藻類が生えており、海に棲むプランクトンが出現する事が知られています。塩川の湧き水機構にはついてはよく解っていませんが、
(1)地下深部の多孔質の岩盤中を通って海水が陸水に浸入し、潮位によって押しあ げられ湧出する。
(2)海水と陸水が地下で混合し重力バランスによって、塩水が湧出する。
(3)陸水の湧水現象にともなう吸引作用によって海水が混入し湧出する。
などが想定され、学会からも注目を集めています。 塩川が海に注ぐ下流辺りにビーチになっており、塩川ビーチとして昔から地元の人々の人気を集めています。その不思議さと珍しさで、1970年に沖縄県の天然記念物に指定され、本土復帰の1972年には国の天然記念物に指定されました。

  


フク木並木

丸い内厚の葉が特徴的なフクギの木はどんな環境でも緑を保ち昔から防風・防潮・防砂 防火用材染料材として町民に親しまれてきました。特に備瀬の屋敷林として利用されているフク木はスケールが大きく、集落に独特の陰影をもたらしています。

  備瀬のフク木並木